「GI」とは、Geographical Indicationの略で、日本語では地理的表示と訳されています。
1994年から運用されてきた「地理的表示に関する表示基準」(旧基準)が、2015年10月に全面改正されました。
これにより、酒類の容器または包装に「地理的表示」を使用する場合、使用した「地理的表示」の名称を1力所以上に、「地理的表示」= Geographical Indication(GI)の文字を併せて使用する義務が生まれました。
GIとは、
GIは、商品の品質や社会的評価がその商品の産地と本質的なつながりがある場合に、その産地名を独占的に名乗ることができる制度のことです。
ワインのGIは、その産地のワインが生産された土地の品質特性を持ち、ある程度の製造の歴史があり、その特性維持の管理が行われている場合にのみGIの指定を受けることができます。
日本においては、GIの指定は、農林水産大臣ではなく、国税庁長官が行うこととなっています。
国税庁のホームページには以下とおりの記載があります。
https://www.nta.go.jp/taxes/sake/hyoji/chiriteki.htm
「酒類の地理的表示制度とは、地域の共有財産である「産地名」の適切な使用を促進する制度です。お酒にその産地ならではの特性が確立されており、産地からの申立てに基づき、国税庁長官の指定を受けることで産地名を独占的に名乗ることができます。」
GI長野
弊社代表がワイン醸造を学ぶ長野県は、2002(平成14)年に「長野県原産地呼称管理制度」を創設し、日本酒やワイン、そして焼酎やシードル、米、などの農産物加工品の地域ブランドを確立してきました。
本制度の日本酒・焼酎委員会とワイン委員会が2021(令和3)年4月23日、国税局に「GI長野」認定の申し立てを行ない、同年6月30日、日本酒とワインが指定されました。
日本酒とワインの同時指定を受けたのは、全国初のことになります。
「長野県原産地呼称管理制度」では、ワインの味覚を審査する官能審査委員には、ソムリエをはじめワイン業界の一線で活躍する専門家を迎えて、色調、香り、味、バランスの4項目について官能審査を実施しています。
その厳しい審査を通過したワインだけに「長野県原産地呼称管理制度認定ワイン」を名乗ることが許されてきました。
この考え方を踏襲し、日本酒・ワインは「GI長野」へ移行されました。
ワインのGI長野の特徴
(1)産地:長野県
(2)ワインの特性:ブドウ品種ごとの本質的な香味の特性がはっきりと現れたワイン
>赤ワインは、濃い色調、骨格のあるタンニン、適度な酸味を備えた凝縮感の高い味わい。
>白ワインは、ぶどう品種のもつ特徴香がよく表現された、フレッシュで生き生きとした酸を備えている。
>プレミアムは、ぶどう品種ごとの本質的な香味を活かし、華やかで気品のある香りと厚みのある果実味が調和した 味わいを有し、しっかりとした余韻を感じられる。
(3)その他:産地、担い手、原料・製法、管理などが決められています。
GI長野の認定品には、紺色あるいは赤色のシールが貼付されます。
そして、より厳しい基準を満たしたものは「GI長野プレミアム」を表す金色のシールが貼付されます。
GI長野は、産地と品質を保証する目印なので、長野ワインを購入する際はこのラベルに注目してみてください。